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GlycoTOKYO Young Investigator Award

ドリコール結合糖鎖のホメオスタシス/品質管理に関する研究

[2025年度 東京糖鎖研究会 (GlycoTOKYO) 奨励賞受賞研究]

シェンタオ・リ(李 盛陶)

last updated 2026/4/01 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (2), A4)

最も重要なタンパク質の翻訳時/翻訳後修飾の一つであるN型糖鎖付加は、小胞体(ER)膜上におけるドリコール結合糖鎖(DLO)の構築から始まる。真核細胞にはほとんどDLOが蓄積しないが、ある遺伝学的、または環境条件によっては、未成熟および成熟したDLO構造が蓄積するため、異常なN型糖鎖付加のリスクが増加する。本稿では、このようなDLOの分解に関与するDLOピロフォスファターゼをコードする新規遺伝子の同定について解説する。 ...and more

Advances in Human Glycome Atlas Project (HGA)

遊離N型糖鎖生成酵素としてのオリゴ糖転移酵素(OST)

鈴木 匡

last updated 2026/4/01 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (2), A5)

タンパク質のアスパラギン(N)結合型糖鎖は、真核細胞だけでなく、バクテリアや古細菌にも見られる最も普遍的なタンパク質の修飾機構の一つであり、その反応はオリゴ糖転移酵素(OST)によって担われる。バクテリアや古細菌では活性サブユニット単独で機能をすることが多いが、真核細胞では生物種ごとに異なるサブユニット構造をとることが知られている。最近、OSTは糖鎖をタンパク質に転移するだけでなく、ドナー基質(ドリコール結合糖鎖; DLO)の加水分解により遊離糖鎖を生成することが明らかになってきた。この加水分解反応は出芽酵母の酵素に比べて哺乳動物の酵素で著しく亢進しており、遊離糖鎖を効率的に生成できるように進化してきた、と考えることも出来る。ここではOSTについて概説するとともに、その加水分解反応の意義について仮説を提唱したい。 ...and more

Glycoengineering with ENGase

糖鎖の非還元末端を認識する新しいタイプのエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ

高島 晶

last updated 2026/4/01 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (2), A6)

糖鎖はタンパク質の機能発現、安定性、分子間相互作用などにおいて重要な役割を果たしているが、これには糖鎖の構造が密接に関わっている場合が多い。しかし、糖タンパク質の特定の糖鎖付加部位に着目すると、そこに結合する糖鎖の構造は糖タンパク質一分子ごとに微妙に異なっていて不均一であり、機能発現などにも各分子で差違が生じる原因になる。そこで、特定の構造をもった糖鎖をタンパク質に結合させ、圴一性の向上やタンパク質機能・安定性の増強などを目指すのが糖鎖リモデリングである。糖鎖リモデリングにはいろいろな方法があるが、本稿ではエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ(endo-β-N-acetylglucosaminidase: ENGase, EC 3.2.1.96)を用いた糖鎖リモデリングに関連して、その基礎知識と、近年見出された糖鎖の非還元末端を認識し、かつ多分岐複合型糖鎖を切断できる新しいタイプのENGaseについて概説する。 ...and more

Chitin and Chitosan

生体内細胞外マトリックスの構造を模倣した生分解性IPNハイドロゲルとスキャフォールド設計

大塚 英典

last updated 2026/4/01 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (2), A7)

再生医療における組織工学的アプローチとして、細胞を三次元に培養する際の足場となる、新たなハイドロゲルを開発し、簡便に合成する手法を確立した。ここでハイドロゲルとは、高分子の鎖が形成するネットワークが水などの液体を含んだものを意味する。生体内では、細胞はさまざまな生体高分子から形成される細胞外基質(extracellular matrix: ECM)を足場として増殖・分化するため、体外で細胞培養を行う際も、足場となる材料が必要となる。近年、ECMを模倣した材料として、相互侵入高分子網目構造(interpenetrating polymer network: IPN)と呼ばれる、複数の高分子が互いに絡み合って、独立に多重の網目構造を形成するハイドロゲルが、注目されている。 ...and more

Cellulose

コーヒー粕由来マンナンリッチなホロセルロースナノファイバー

川村 出 / 金井 典子

last updated 2026/4/01 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (2), A8)

食品の廃棄やロスは、世界全体の温室効果ガス排出量の約1割近くを占めるとされ、気候変動を加速させる深刻な要因の一つとなっている。なかでもコーヒーは、世界的に消費量・流通量ともに極めて大きい農産物であり、その加工・消費過程で大量に発生する使用済みコーヒー粕(spent coffee grounds: SCG)は食品廃棄物となる。現状では、SCGの大部分が埋立処分に回され、国際コーヒー機関の統計によれば、2022~2023年には約1,114万トンもの排出が報告されている。一方でSCGは、燃料、バイオポリマーなどの原料として利用可能な成分を多く含む有望なバイオマス資源でもある。さらに近年では、資源利用を再定義し、異なる産業や技術領域を横断して資源循環を再設計するクロスエコノミーの概念が注目されており、SCGはそのモデル廃棄物として考えられている。本稿ではこのような背景を踏まえSCGを原料とした新規ナノセルロースの製造プロセス・構造・物性に関する成果について概説する。 ...and more

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