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Dec 01, 2023

脳においてヒアルロン酸が形成する細胞外マトリックスの性質はヒアルロン酸の分子量によって変化する
(Glycoforum. 2023 Vol.26 (6), A23)
DOI: https://doi.org/10.32285/glycoforum.26A23J

エゴロヴァ・ディアナ / 宮田 真路

egorova

氏名:エゴロヴァ・ディアナ
東京農工大学連合農学研究科応用生命科学専攻 博士後期課程1年
2016年に国費留学生として来日し、東京農工大学の農学部応用生物科学科に入学した。卒業後はそのまま農工大で修士課程も修了し、博士後期課程に進学しました。学部の4年から宮田真路の研究室の1代目の学生になり、脳の細胞外マトリックスの研究を始めました。細胞外マトリックスの研究の中でも、特にヒアルロン酸に注目し、その成果を国内および国際会議で発表しています。

宮田 真路

氏名:宮田 真路
北島健教授 (名古屋大学) の薫陶を受け、シアル酸研究により2006年に博士 (農学) を取得。その後、Victor D. Vacquier教授 (UCSD) の下で博士研究員として研究した。2007年から北川裕之教授 (神戸薬科大学) の下、博士研究員としてグリコサミノグリカン研究を開始した。名古屋大学特任助教 (2013-2019年) を経て、2019年から東京農工大学で研究室を主宰し、神経系におけるヒアルロン酸とプロテオグリカン複合体の機能解析を行っている。

1. 要約

ヒアルロン酸 (HA) は中枢神経系の細胞外マトリックス (ECM) の中心的な構成要素である。脳においてHAは、可溶性の拡散型ECMとペリニューロナルネットのような凝縮型ECMという2つの異なるECMに存在する。HAの生理的機能はそのサイズによって大きく異なるが、これら2つのECMにおいて、HAのサイズの違いは調べられていない。最近我々は、生体試料に含まれるHAの分子量を簡便に評価する方法を確立した。この方法では、ビオチン化HA結合タンパク質とストレプトアビジン結合磁気ビーズにより組織抽出物からHAを精製し、その後、ゲル電気泳動で分子量ごとに分離する。この方法をマウス脳のHAに適用することで、凝縮型ECMには拡散型ECMよりも高分子量のHAが含まれていることを明らかにした。また、高分子量HAと低分子量HAは異なる空間分布を示し、前者はペリニューロナルネットに限局するが、後者は脳全体に広く存在していた。さらに、凝集性のHA-アグリカン複合体を形成するには高分子量HAが必要であることを示した。本研究は、脳内でHAが形成するECMの局在性と可溶性には、HAの分子量が大きく寄与することを明らかにした。

2. はじめに

ヒアルロン酸 (HA) は、細胞外マトリックス (ECM) の中心的な構成成分であり、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンの二糖単位が繰り返された多糖である。生体内でHAは、数kDaから数百万Daという幅広い分子量をもつ1,2 。最近の研究から、HAがその分子量に応じて異なる生物学的応答を調節することが示されている3-6 。脳ECMは、HAに結合するコンドロイチン硫酸プロテオグリカンで構成されており、これにはアグリカン、バーシカン、ニューロカン、ブレビカンが含まれる7,8 。脳内のHAは拡散型ECMと凝縮型ECMの2つの異なる形態で存在する9,10 。拡散型ECMは、界面活性剤に可溶性の性質を示し脳実質全体に存在する。凝縮型ECMは、尿素を用いたタンパク質変性により組織から抽出できるような不溶性の構造である。よく知られた凝縮型ECMの例としてペリニューロナルネット (PNN) が挙げられる。げっ歯類の脳では、発達初期には拡散型ECMが優勢であり、生後1か月でPNNが出現する11,12 。我々は以前、成体マウス脳の全HAの30-40%が拡散型ECMに存在し、60-70%が凝縮型ECMに存在することを報告している13

しかし、これら2種類のECMが生じる分子メカニズムは不明である。具体的には、これらのECMに含まれるHAのサイズが異なるのか調べられていない。本稿では、最近我々が新たに開発した、生体試料中に含まれるHAの分子量を簡単に計測する方法を解説する14

3. HA沈殿法の確立

まず、標品の高分子量HA (600-1120 kDa) 0.2 μgを沈殿させるために必要なビオチン化HA結合タンパク質 (bHABP) の量を調べた。溶液中のHAをbHABPと反応させ、次にストレプトアビジン結合磁気 (SA) ビーズで沈殿させた(図 1A)。加熱変性後、遊離したHAをアガロースゲル電気泳動で分離し、Stains-All色素で染色した。その結果、HAはbHABP量に依存して沈殿し、1 μgのbHABPを用いれば、0.2 μgの高分子量HAを沈殿させることが可能であった。不十分な量のbHABPを使用した場合、高分子量HAが優先的に沈殿し、低分子量HAは溶液中に残存することが示された(図 1B)。同じ条件下で、低分子量HA (100-300 kDa) を沈殿させるためには、高分子量HAの沈殿の約2倍量のbHABPが必要であった(図 1C) 。この結果は、本方法が広範な分子量のHAを精製できる能力を示している。しかしながら、あらかじめ試料内のHA含有量を定量し、十分な量のbHABPを使用することが重要である。不十分な量のbHABPを用いた場合、低分子量HAが正しく評価できない。我々の方法が、複数のグリコサミノグリカン鎖を含む試料に適用可能かどうかを調べるために、HA、コンドロイチン硫酸A、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸の混合物を用いた。その結果、HAのみが沈殿し、他のグリコサミノグリカン鎖は上清に検出された(図 2)。この結果は、我々の方法がHAを選択的に分離できることを示している。

図1
図 1.
(A) 標品HAをbHABPと反応した後に、SAビーズで沈殿させた。沈殿したHAを熱変性により遊離させ、アガロースゲル電気泳動で分析した。(B-C) 0.2 μgの高分子量HA (B) と低分子量HA (C) を沈殿させるために必要なbHABPの量を評価した。沈殿 (P) したHAと上清 (S) に残ったHAをStains-Allで染色した。文献11より改変した。
図2
図 2.
HA (600-1120 kDa) 、コンドロイチン硫酸A (CS) 、ヘパラン硫酸 (HS) およびケラタン硫酸 (KS) のStains-All染色。4種のグリコサミノグリカン混合物 (Mix) をbHABPで精製した。HAは沈殿物 (P) に検出され、他のグリコサミノグリカンは上清 (S) に残った。文献11より改変した。

4. 未精製生体試料からのHA精製法

次に、脳抽出物からグリコサミノグリカン鎖画分を単離せずにHAを分離する方法を検討した。マウス脳を、6 M尿素を含む脳をリン酸緩衝生理食塩水 (PBS) で抽出し、得られた抽出液をPBSに対して透析して尿素を除去した(図 3A)。抽出液を無処理、95°Cでの熱変性、アクチナーゼEによるタンパク質消化の3つの異なる条件で処理した。Enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA) によりHAを定量したところ、40°CにおいてアクチナーゼE消化した場合に、最も多くのHAが検出された(図 3B)。無処理の条件では、HAが他のタンパク質と結合するためか、電気泳動による分子量の分析には適していなかった (図 3C)。対照的に、熱変性またはアクチナーゼE消化を施すことで、ゲル電気泳動においてHAを分離し、分子量の解析を可能にした。以降の実験では、40°CにおいてアクチナーゼE消化した試料を分析した。

図3
図 3.
(A) マウス脳を6 M尿素を含むPBSで抽出した。脳抽出物は未処理、熱変性 (95℃、10分間) およびアクチナーゼE消化した。 (B) ELISAによる脳抽出物中のHAの定量。 (C) bHABPで分離したHAのStains-All染色。文献11より改変した。

5. 拡散型と凝縮型ECMに存在するHAの分子量

次に、我々の方法を用いて、拡散型と凝縮型ECMに存在するHAの分子量が異なるか解析した。以前の研究では、PBSおよび界面活性剤に可溶性の成分は拡散型ECMに相当し、界面活性剤に不溶性の成分は凝縮型ECMに相当することが示されている9,15。そこで、成体マウス脳からPBS可溶性、界面活性剤可溶性、および不溶性成分を順次抽出した(図 4A)。ELISAによる定量から、PBS可溶性、界面活性剤可溶性、不溶性画分には、全HAのうち8%、35%、および57%が回収されることが分かり、これは我々の以前の研究とも一致した(図 4B10,13。興味深いことに、不溶性画分に含まれるHAは、PBS可溶性および界面活性剤可溶性画分に含まれるHAよりも明らかに高分子量であった(図 4C)。染色強度のプロファイルから、可溶性および不溶性画分に含まれるHAサイズ分布のピークは、それぞれ380および1670 kDaであった(図 4D)。

図4
図 4.
(A) 成体マウス脳からPBS可溶性 (PBS) 、界面活性剤可溶性 (DET) 、および不溶性 (INS) 成分を順次抽出した。 (B) ELISAによる各画分中のHAの定量。 (C) PBS、DET、INS画分から精製したHAをゲル電気泳動に供しStains-Allで検出した。 (D) PBSとINS画分に含まれるHAのサイズ分布。染色強度のプロファイルを右のグラフに示した。文献11より改変した。

6. マウス脳内における高分子量と低分子量HAの空間分布

不溶性分画に含まれる高分子量HAと、可溶性分画に含まれる低分子量HAの空間分布を調べるために、未固定マウス脳の凍結切片を作成した。PBSまたは界面活性剤で切片を洗浄した後、パラホルムアルデヒドで固定し、bHABPを用いてHAを検出した(図 5A)。未洗浄またはPBSで洗浄した切片において、HAは脳全体に分布していた(図 5B) 。いくつかの神経細胞の周囲には強いHAの染色が見られた。このHA染色は、PNNマーカーであるアグリカンと共局在することから、PNNに相当すると考えられる。また、PNN以外にもかなりのHAが存在し、脳実質全体に広がっていた(図 5B、C) 。界面活性剤で切片を洗浄すると、PNNに対応するHAの染色は残るものの、PNN以外の領域に存在するHAの大部分は洗い流された(図 5B、C)。これらの結果から、不溶性分画に含まれる高分子量HAと、可溶性分画に含まれる低分子量HAは、異なる空間分布を示すことが分かった。つまり、前者はPNNに限局しており、後者は脳実質に広く存在する。

図5
図 5.
(A) 成体マウス脳の未固定凍結切片をPBSまたは界面活性剤で洗浄し、PFAで固定した。 (B) 未洗浄、PBS洗浄、界面活性剤洗浄した脳切片の染色。緑色はbHABPで染色したHA、赤色は抗アグリカン抗体で染色したPNN、青色はDAPIで染色した細胞核を示す。スケールバーは50 μm。 (C) パネル (B) の黄色の線に沿ったHA (緑) とアグリカン(赤) の染色プロファイル。文献11より改変した。

7. HAの限定的分解により不溶性HAの溶解度が増加する

最後に、凝集性PNNの形成に高分子量HAが必要であるか調べるために、不溶性分画に含まれるHAをヒアルロニダーゼで部分的に分解した。不溶性画分HAのサイズ分布のピークは1300 kDaだが、これを6および60ミリユニットのヒアルロニダーゼで消化するとピークは570 kDaおよび200 kDaにシフトした (図 6A)。ヒアルロニダーゼ消化後に、遠心分離によって可溶性および不溶性成分を分離した。ELISAでHAを定量した結果、HAの限定的な分解によりHAの溶解度が有意に増加することが示された(図 6B)。この結果は、PNNの凝集性を維持するには、高分子量HAが必要であることを示唆している。また、HAに結合するアグリカンの溶解度が、HAの部分分解によって増加するのか調べた。ウェスタンブロット解析から、不溶性画分をヒアルロニダーゼで消化することで、アグリカンの溶解度が有意に増加することが示された(図 6C)。

図6
図 6.
(A) 不溶性画分に存在するHAを6および60ミリユニットのヒアルロニダーゼ (Hyal) で消化し、電気泳動後にStains-All染色で検出した。染色強度プロファイルはHAのサイズ分布を示す。 (B) 消化した試料を可溶性と不溶性画分に分離し、ELISAによりHAを定量した。Hyal量が増えるにつれて、HAは不溶性画分 (紺色) から可溶性画分 (水色) にシフトする。 (C) Hyal消化した可溶性および不溶性画分中のアグリカンのイムノブロット分析。文献11より改変した。

8. 考察

生体内においてHAは幅広い分子量を示すが、異なるサイズのHAが組織内で異なる分布を示すのか分かっていない。HAの組織内分布は、bHABPなどのHA結合性タンパク質をプローブに用いて解析されているが、これらのプローブはHAの分子量を区別することはできない16 。本研究では、マウス脳において低分子量HAは可溶性ECMに存在し、高分子量HAは不溶性の凝集体を形成することを見出した。この生化学的性質に基づいて、脳切片を界面活性剤で洗浄後にHAを染色することで、低分子量HAと高分子量HAの組織分布を解析した。その結果、高分子量HAはPNNに存在し、低分子量HAは脳実質全体に広く分布することが明らかとなった。このアプローチは脳以外の組織にも適用できる可能性があり、組織に存在する異なるサイズのHAの検出に有用かもしれない。

最近の研究から、成体脳においてPNNが形成されることで、神経可塑性が低下し、記憶の固定化が促進されることが分かってきた8,17。酵素的にPNNを除去することで、恐怖記憶が消去されるため、記憶が長期的に保持されるためにはPNNが必要であると考えられている18,19 。HAとアグリカンの凝集体は、既存のシナプスを物理的に安定化し、新たなシナプス形成を防ぐバリアとして機能する可能性がある20-22。本研究では、HA-アグリカン複合体の凝集性を維持するには、1000 kDaを超える高分子量のHAが必要であることを示した。我々は以前、加齢に伴って脳内HAの分子量が減少し、HA-アグリカン複合体の可溶性が増加することを報告している13 。今後の研究によって、HA分子量の低下が、神経変性疾患における神経機能の障害に関与するのか明らかにする必要がある。


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