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Current Issue

Advances in Human Glycome Atlas Project (HGA)

哺乳動物細胞におけるプロテオグリカンの生合成機構

宮田 真路 / 北川 裕之

last updated 2026/8/03 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (4), A14)

プロテオグリカンは、コアタンパク質に特定の糖鎖が結合した複合糖質であり、細胞外マトリックスや細胞表面において多様な生命現象を制御する。近年、プロテオグリカン上の糖鎖生合成の開始、伸長、硫酸化修飾、停止に関わる分子機構が明らかになってきた。本稿では、哺乳動物細胞におけるプロテオグリカンの生合成機構について、最近の知見を交えて概説する。 ...and more

Glycoengineering with ENGase

ヒト由来エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ(ENGase)

鈴木 匡

last updated 2026/8/03 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (4), A15)

エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ(ENGase)はN型糖鎖の根元のN,N’-ジアセチルキトビオース(GlcNAcβ1-4GlcNAc)構造中のグリコシド結合を切断する加水分解酵素で、N型糖鎖の構造解析のツールとして長年広く使われてきた。ヒトを含む動物細胞に広く分布するENGaseは細胞質に存在し、遊離N型糖鎖(FNGs)の分解機構に関わることが明らかにされている。最近では、ENGaseが糖タンパク質に直接働き得ることも示され、その生理的役割への関心が高まっている。Engase-KOマウスは特に表現型が見られない一方で、その遺伝子欠損は同じく細胞質に存在する脱N型糖鎖酵素NGLY1(PNGase)のKOマウスの胚性致死性を部分的に回避し、ヒト遺伝性稀少疾患であるNGLY1欠損症の創薬ターゲットとして注目を集めている。最近、ENGaseによりNgly1-KOマウスの表現型が抑制される分子メカニズムの一端が明らかになり、E3ユビキチンリガーゼ複合体SCFFBS2-ARIH1を介した非常に複雑な分子機構の存在が示された。 ...and more

Glycotopics

糖鎖高分子の水中合成

田中 知成

last updated 2026/8/03 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (4), A16)

糖鎖高分子は、側鎖に高密度に配置された糖分子に由来する糖クラスター効果により、糖結合性タンパク質と強く相互作用する機能性高分子である。従来、糖鎖高分子の合成のほとんどは有機溶媒中で行われてきたが、安全性や環境負荷低減の観点から水中合成への関心が高まっている。本稿では、糖鎖高分子の代表的合成法を概説するとともに、水溶性活性エステルを用いた重合後修飾法および化学酵素法による無保護糖からのワンポット水中合成について紹介する。これらの手法は、水を利用した持続可能な糖鎖高分子合成の新たな展開を示すものである。 ...and more

Glycotopics

ヘパラン硫酸の構造-機能相関を解明するためには、3-O-硫酸化構造を知る必要がある

望月 秀雄

last updated 2026/8/03 (Glycoforum. 2026 Vol.29 (4), A17)

ヘパラン硫酸(HS)は、長い直鎖状の糖鎖であり、ヒドラからヒトに至るほぼすべての動物の細胞表面と細胞外マトリックス内で、プロテオグリカンの構成成分として存在している。HSは、成長因子、形態形成因子、サイトカイン、受容体、酵素、細胞外マトリックスなどの多種多様な機能性タンパク質と結合して、多彩な生理機能を調節している。また、一部の病原体は、侵入するための受容体として、宿主細胞表面のHSを利用している。HSの構造は複雑であり、高密度かつ不均一に硫酸化された領域と、ほとんど硫酸基を持たない領域が混在している。個々の機能性タンパク質に対するHSの結合特異性は、硫酸化領域内における特定の硫酸化パターンに依存すると考えられている。 ...and more

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